引き続き、賃貸住宅フェアで参加したセミナーの内容をまとめていきたいと思います。
テーマは「ポータルサイト座談会からITが変えていく賃貸の未来~」
講師:ネクスト「HOME`S」伊藤祐司部長
リクルート住まいカンパニー「SUUMO」池本洋一編集長
アットホーム 庄司利浩部長
お話しいただいたテーマは2つ
① お部屋探しの最近のユーザー動向
② 最新のお部屋探しのIT技術
【物件検索の方法】
ユーザーの動向として、お部屋探しをする時には、スマホでの検索が多くなっているようですね。特に若い世代には傾向が強く、20代では72.9%。30代では58.8%がスマホでの検索をしているようです。
【不動産屋への訪問件数や、内覧件数】
事前に検索してから不動産屋さんへ訪問するお客様が多くなっており、2014年度の不動産会社への訪問数は平均的に1.7店舗となります。詳しく見ると、1店舗だけしか訪問しない方は全体の50%。2店舗以内で物件を決めるお客様は全体の80%となるそうです。つまり、事前にいろいろな物件を検索してその物件がある不動産会社で内覧し、問題なければ決まってしまうようです。
合わせて、お部屋を決めるまでの物件見学件数も、年々減っているようです。
平均的には3,4件ほどの見学でお部屋を決めているようでして、1件だけの見学で決めているお客様は全体の25パーセント。全体の90%は5件以内の見学で決められるようです。
以上から、オーナーさんとしても、しっかりと不動産会社がWEBに掲載しているか確認し、しっかりと見学に来てもらわないと、なかなかお部屋が決まらなそうですね。
【物件情報として求められているもの】
① 内覧動画(43.7%)
② 30点以上の写真(36.7%)
③ 周辺環境の写真(20.4%)
ここからもわかるように、現地を見に行かなくても、行った場合と同じくらいの情報が得られる事を望んでいるお客さんが多いようですね。
【どのような動画を見たいか?】
① お部屋の動線がわかるもの
② リビングや各居室を見たい
③ キッチンや水回りの稼働している状態
④ 室内から外の眺望
⑤ 収納スペース
実際に利用しているリアルな状態がわかる動画が求められているようですね。水回りの動画では水の出方や騒音。収納スペースではポールの並びや数など、細かな情報までもわかる動画が良いそうです。
【その他】
・入居者の声を聞きたいといったニーズも多くなっている
・お部屋探しのサイトを、もっと感覚的にわかるアイコンにしてほしい
・内装や設備に対するニーズも高まっている
お部屋探しのシステム
最近のお部屋探しのシステムも非常に優れているようです。感覚的に物件が探せたり、現地にいなくても3D映像で、現地にいるような物件映像を見れたり、Google glassを使ってお部屋の家具を映像の中にセッティングできたりするような技術も開発しているようです。
また、遠方のお客様には、スカイプのようなWEB会議システムを利用して物件紹介や重要事項説明をしたりする実験もやっているようで、これまでのアナログの不動産業界は劇的に変化をする兆しがありそうです。