外国人観光客数は、2015年では前年比47.1%増の1,973万7400人となっており、ホテルの不足に伴ってair bnbなど民泊事業も増加している。
観光だけでなく、仕事で来日している外国籍の方も多いが、日本で暮らすには、賃貸住宅を借りることになるだろう。しかし、一部の民間賃貸住宅においては、トラブルを避けるために外国人の入居審査を厳しくする傾向が見られる。
それでは、どのようなトラブルが考えられるだろうか?
【トラブルとして考えられる事例】
・生活リズムやスタイルが異なり、騒音のトラブルがある(大人数で集まり、パーティー)
・ゴミ出し方法がわからない。ルールを守ってくれない
・入居者が増えてしまう。
・勝手に友人に転貸してしまい、入居者が異なる。
・トラブルになった後に国に帰ってしまい連絡が取れなくなる。
やはり、言葉の問題と合わせて文化の違いがあるので、日本人の常識があてはまらない部分もある為に、近隣の方からのクレームに発展してしまう事があるので、予め予測されるトラブル事例をもとに、入居時に貸主からしっかりと説明をすることが必要である。
自分が、これまでに経験した実例では、「言葉の問題」、「騒音やゴミ出し」「入居者が入れ替わる」、「家賃の遅延」がある。
出稼ぎで、日本に来られた方の中には日本語を一切話せない方もいらっしゃり、ゴミの出し方を理解してもらうには時間がかかり、何度も注意して改善してもらう必要があった。その際には、日本語を理解できる知人の方にも同席してもらい理解してもらいました。
また、家賃の遅延が続くこともあったり、いつの間にか、契約者が国へ帰ってしまい、契約者の家族や友人がいつの間にか住んでいることもありました。その際には、オーナーと相談のうえ、キッチリと家賃を支払って貰えるだろうとの判断の上、現入居者と新規に契約をして入居していただきました。しかし、その際の注意点としては、退去時の原状回復に関して、入居者にしっかりと理解をしてもらい、前入居者の敷金を引き継ぐのか?新規に支払って貰うのか?そこまで取り決めていく必要があります。
上記のようなトラブルへの対策のため、国土交通省では、外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居を目的として「」を作成している。
このガイドラインは、賃貸アパートを探す外国人への応対方法だけでなく注意事項や、6カ国語で作成した、「入居申込書」、「重要事項説明書」、「賃貸住宅標準契約書」、「定期賃貸住宅標準契約書」等の見本もあるので、是非利用していきながらトラブルの無いように運営していきたいですね。