レインズとは、Real Estate Information Network Systemの略称で、不動産会社間での物件情報を共有するシステムとして利用されています。具体的には、マンション等を売却したい人が不動産会社へ募集してもらいに行くと、買主を探してもらう為に媒介契約をしなければいけません。その契約(専属専任媒介契約または専任媒介契約)を結ぶと、不動産会社は、いち早く買主を見つけるために、レインズへ物件情報を登録し、全国の不動産会社へ情報を提供する義務が発生するのです。
このレインズに新たな機能として、「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」の3種類の取引状況を示す機能が追加されました。さらに、売主が自分の物件が、ちゃんと掲載されているか?募集状況は正確に表示されているか?などを判断できるように売主専用の確認画面を用意され、レインズの登録状況がどうなっているかインターネットで閲覧できるようになりました。
これは、以前から指摘されていた、不動産業者の「物件の囲い込み」を防ぐ役割を果たすことになるのではないでしょうか?しかし、全ての物件情報がレインズに掲載する義務があるわけでなく、不動産業者との媒介契約(一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約)のなかで、専任媒介契約・専属専任媒介契約に限られていることは、覚えておいたほうがいいですね。
■今回の変更点について
売主が確認できる対象物件は!?
「専任」もしくは「専属専任」媒介契約の売り物件
2016年1月以降にレインズに登録・変更・再登録された物件
登録内容の確認方法は!?
2016年1月以降、登録・変更・再登録した際に発行される登録証明書に専用確認画面を開くためのURLや、物件ごとのIDとパスワードが記載される。その後、売主は不動産会社から登録証明書を受け取り、インターネット上で物件の登録内容を確認できるようになる。
確認できる物件登録内容は!?
・物件情報
・図面
・「取引状況」※以下のステータス
公開中:他の不動産会社からの問い合わせを受け付けている状態
書面による購入申込みあり:不動産会社が書面による購入申込みを受けた状態
売主都合で一時紹介停止中:売却依頼主の事情により一時的に物件を紹介できない状態
売主としても、不動産会社からIDやパスワードを受け取ったら、一度は覗いて、内容の相違や状況の確認をしないといけないですね。