ご自身の不動産物件を売却する時には、どこかの不動産会社へ依頼を出して購入者を探してもらうことになります。しかし、売却の依頼を出してもなかなかインターネットに情報が掲載されていなかったり、問い合わせが入らないことがあります。
その原因の一つが、不動産物件情報の「囲い込み」という問題が考えられます。
不動産物件情報の「囲い込み」とは！？
不動産会社は、お客さんから不動産売却の依頼をうけた場合に、その「不動産物件情報」を他の不動産屋さんとも共有し、多くの不動産会社で販売できるようにしなくてはなりません。その為、決められた期間内に物件情報を指定流通機構（レインズ）へ登録する事が義務付けられており、故意に情報を隠したり独占することは法律で禁じられています。
しかし、売却依頼を受けた不動産屋さんからすると、「良い物件だ！自分の会社で決めたい。」「手数料を売主からも買主からももらって、売り上げを倍増させよう」という事で、他社には物件情報を出さずにいよう！といって「レインズ」へ物件情報を出さなかったり、他社からの問い合わせが入っても「商談中です」といって物件を紹介させないことが起こっているのです。
売主からすると、多くのお客さんへ物件を紹介してもらって、いち早く買い手が決まるのが良いのだが、不動産会社が囲い込みをすることによってなかなか売れない。。。といった事が起こりうるのである。
行政が指導してくれたらいいんじゃないのか？しかし、囲い込みが表面化しない理由は二つある。
１．実際に囲い込みが行われていても、売主がその事実を知ることは基本的にできないため、被害がわからないこと。
２．不動産仲介会社の間でも囲い込みの事実を見極めるのが難しい。
不動産の所有者として、売却をするのであれば、「囲い込み」といった事が業界としては行われている事を認識しておき、依頼する業者さんに「業界としては囲い込みがあるようですけど、御社はそんな事しないですよね？」とクギを刺しておくだけでも囲い込みは無くなるのではないかと思う。
いち早く売却できるのが、売主としても理想ですし、実際に時間がかかると値引きしてでも売ってしまいたくなるので、早い段階で多くのお客さんに情報が行き届く努力をしていただくのが良いかと思います。